千葉県流山市の閑静な住宅街に地元の人たちから恐れられている坂道がある。この道は、『死人坂』と呼ばれ、その付近には住宅が建ち並んでいる。一見、普通の坂道なのだが、お盆が近づくと付近の住民たちは夜遅く出歩かないようにしているという。近所に住む老婆(83)に話を聞いた。
「私はこの町で生まれて、ずっとここに住んでいます。あの坂道では、度々、『もんぺ袴』を着た幽霊が目撃されているのですよ。幽霊が出るのはいつも真夜中です。ボロボロになったもんぺ袴を着た人たちが、腰を丸めながら歩いているのです。提灯のようなものを手にして歩いている人もいます。本当に怖いですね……。この坂の上には、墓地(東福寺千仏堂墓地)があります。その昔、農民が亡くなると、その遺体を樽型の棺桶に入れて墓地まで運んでいたことがあるそうです。当時は、道も荒れていましたので、転んだりして仏様を放り出してしまうこともあったそうです。お坊さんが毎年のように供養をしているのですけど、幽霊はどこかに行ってくれないですよね。余程、この世に未練があるのでしょうか。かわいそうですね……」
火葬が行われるようになったのは、近代のことである。その時代、ほとんどの人は土葬されていた。今年もお盆が近づくと、眠りにつくことのできない死者たちが戻って来るのだ。
どんな幽霊が出ましたか?
少年2
男性4
老爺4
動物3
少女5
女性9
老婆24
正体不明6
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